年間最大セール「BLACK FRIDAY」のベトナムでの傾向
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Last modified:01/08/2016
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アメリカにおける年間最大の格安セール「BLACK FRIDAY」。全ての小売業者が黒字に変わると言われるほどの激しい買い物商戦が繰り広げられます。そして、ベトナムでもネットショップ業界が共同で、オンラインでのベトナム版「BLACK FRIDAY」を実施し、関心を集めています。今回は、この買い物好きにはたまらないイベントを紐解いてみたいと思います。
アメリカで誕生し、徐々に他のヨーロッパ諸国にも広まった「BLACK FRIDAY(ブラックフライデー)」は、ショッピングが大好きな人々のための祭りです。この現象はベトナムでも大衆、特に若者たちに広まり、注目を集めています。
「BLACK FRIDAY」の起源
「BLACK FRIDAY」誕生の起源には、多くの様々な説がありますが、その中でも、アメリカのフィラデルフィアで始まったといわれる説が最も有力です。そしてそのネーミングは、1950年代、工場のマネージャーが感謝祭翌日の金曜日を労働者の病気休暇とし、その日を「BLACK FRIDAY」と呼んだことに端を発しました。
「BLACK」という言葉は、当時、損失は赤インク(赤字)で利益は黒インク(黒字)で書かれていた会計記録の原則に由来しているという説もあります。その後小売業者たちが、大きなメリットがあるこの現象の魅力を実感し始め、すぐにクリスマスを上回る数多くの顧客を引きつける理想的なチャンスの日となりました。
「BLACK FRIDAY」は、アメリカの小売業者と顧客双方にとって、クリスマス商戦開始日であるとともに、マネーチャンスになる日です。それは店舗またはオンライン販売サイトでは、この日のために年間で最高のプロモーションを展開するからです。また、カナダとヨーロッパで人気となり、すぐに世界的な現象となった背景には、インターネットの広範な普及と急速な開発があります。そしてその有病率は、市場調査の過程でも主な要因として挙げられることが多くなっています。
このように良い影響があった反面、1950年から60年にかけてサッカーの試合が開催されましたが、「BLACK FRIDAY」当日の試合後、街の交通状況は大変ひどかったと言われています。買い物を目当てに競い合って店に向かう人混みによって、バスなどの交通機関は異常に混雑し、この機会を利用した泥棒も横行しました。この祭りは、常に大変混沌とした状況を引き起こし、フィラデルフィアの警察隊を悩ませてきたのです。
ベトナムでの「BLACK FRIDAY」
ベトナムでこの「BLACK FRIDAY」が導入されたのは数年前で、当時の主要ネットブランドが推し進めてきたオンラインビジネスを通して行われました。ベトナム産業貿易省は2014年、大衆のショッピング意欲を刺激することを目的として、12月最初の金曜日を「2014年オンラインショッピングの日」とすることを、全国一律で決定。そしてベトナムの消費者が数万の割引商品と出会うチャンスを提供するために、12月2日(金)に実施されました。しかし、全国12万の企業が参加しているオンライン購入ホームが設置されていますが、実際はまだ完成していません。顧客の購買心理や商品の品質、企業の評価レベルなど、様々な多くの障害に直面していることが主な原因です。
ですから、「BLACK FRIDAY」のような大きなイベントは、ベトナムでの電子商取引を繁栄、促進してくれる大きなチャンスです。2014年11月27日の時点で、このイベントへの参加企業は700以上、800のプロモーションがあります。これが成功すれば、毎年12月の最初の金曜日が、ベトナムの公式オンラインショッピングの日になります。
またベトナムの「BLACK FRIDAY」は、手頃な価格が特長のベトナム発のブランドを、世界の、特にアメリカのファッションブランドにアプローチする機会となりました。
ホーチミン、ハノイの商業の中心となっている多くのショップは、11月28日には価格を80%割引しました。そしてこのイベントには、VCCorp, Sendo, Tiki, Vật Giáなど、ほとんどのベトナムのeコマースの有名ブランドが参加しました。
これらのネットブランド各社は、顧客を引きつけるために割引イベントを開始しました。Tiki.vnは、ショッピングの週を11月24日~30日に設定し、0時には6つの商品を30~70%割引したことを明らかにしました。また今月、世界的に有名なリーバイスも、様々な魅力的な形で、消費者の要求に応えています。例えば、ホーチミン市とハノイ市のリーバイスストアで、新モデルの70%割引セールを実施しました。
「BLACK FRIDAY”」の現況
ベトナムの「BLACK FRIDAY」は、ネットショッピングの祭りが行われる次の週の月曜日を指す「CYBER MONDAY(サイバーマンデー)」の要素を取り入れ、人気がより高まりました。ベトナムの消費者やサービスプロバイダは、買い物をする最良のチャンスを得たとして、非常に楽観視しています。
しかし「BLACK FRIDAY」は、コンピュータや電子機器などの商品の種類が豊富であるというメリットがある一方で、デメリットも多く指摘されています。一つは、競い合って店に向かう買い物客による、激しい交通渋滞。そしてもう一つはお金のトラブル、窃盗事件です。人は「ホット」でお得な情報を前にすると、財布の紐が緩み、ないお金まで使ってしまいます。この2つは、ベトナムで「BLACK FRIDAY」が開催される際に最も懸念される問題であり、組織的な手順やセキュリティ管理は、確かにまだ十分ではありません。
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