ホーチミン市にマクドナルドのベトナム1号店が開店。はたしてベトナムでも「ビックマック指数」は通用するのか見てきました。
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日本語 / Japanese
バイクのドライブスルー
2014年2月8日に、マクドナルドのベトナム1号店がホーチミン市にオープンしたので、行ってきました。
市の中心部のやや北側のディエン・ビエン・フー橋のたもとにあり、やや意外な気がしました。というのも、その国でのマクドナルドの1号店の開店は象徴的な意味があり、その都市の典型的な中心地に立地するものだと思っていたからです。
(ただ、こちらを読むと、マクドナルドの方針というよりも、日本マクドナルドの藤田田氏の意向かもしれません。)
マクドナルドの研究
http://igallery.sakura.ne.jp/iken36.html
たとえば、スターバックスは中心地のロータリーに位置しており、非常に目立ちます。ファッションとしての消費を意識させています。今さら「初めてのファーストフード」でも「アメリカ風消費スタイル」でもないベトナムでは、マクドナルドはファッションよりも実質を取りに行ったのかもしれません。
その実質とは、バイクのドライブスルー。あまり聞いたことはないですが、よいアイデアだと思います。世界がどこでもアメリカのような車社会というわけではないので、現地化という意味でも望ましいし、駐車場の少ないこの街でこれ以上渋滞を増やさないための、ちょっとしたイノベーションといえるとも思います。ぜひ成功してほしいですね。
ビッグマック指数
海外で「日本円で考えれば安いけれど、こっちの感覚ではいくらぐらいなのだろう?」と思うことはよくあります。
著者は、日本とベトナムの物価差は肌感覚で5倍ぐらいと思っています。例えば、豚バラご飯のコム・スーン(cơm sưởn)は2万ドンで、今の為替レートだと100円。このお金がどれぐらいの感覚かというと、日本での500円ほどに相当するのではないかと思っています。ただ、これは誰がどこでなにを購入するかにより違ってくるでしょうから、普遍的な基準として提唱しようとは思いません。
この目的を満たすのに、ある程度普遍的な指標がないものか。経済学の教科書では、「ビッグマック指数」なるものがでてきます。ビッグマックの値段で物価の比較をするというものです。
ビッグマック指数(Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%93%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%AF%E6%8C%87%E6%95%B0
では、ベトナム1号店のビックマックのお値段はいくらか?
6万ドン(300円)でした。
日本でビックマック単品の価格が360円なので、「ほとんど変わらない」ということになります。
少なくとも、物価比較には使えないですね。
もし先ほどの「肌感覚5倍」が正しいのならば、日本のマクドナルドよりも5倍ぐらい高級な感じのところ・・・ セットを食べて3000円ぐらいの食事の感覚ってことになるのでしょうか。これは、バイクのドライブスルーで思った「ファッションよりも実質」とちょっと違うかもしれません。今後どのように進化していくか、ベトナム社会にどのように受け入れられるのか、見守っていきたいと思います。
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