ホーチミン市に駐車場を増やすためにITができること
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日本語 / Japanese
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前の記事はバイクが減るだけだと指摘を受けました
前回の記事では、ホーチミン市の渋滞を減らすために、スマートカードを活用してバスの利便性を向上するのがよいということを書いた。
ホーチミン市を大渋滞都市にしたいためにITができること
https://dict.comtor.jp/it-saves-hcmc-by-easing-congestion/
発表後、記事を読んだ読者から下記のような指摘を受けた。
たしかに学生がバスを使うようになればバイクは減るかもしれないが、あなたの主張は「自動車が増えても駐車場がないから、路上駐車が増えて渋滞が発生する」なのに、その解決策がバイクの減少では方向性が違うではないか。
まことにもっともな指摘である。おっしゃるとおりだ。だから、今回は駐車場を増やすためにITで何ができるかを考えてみたい。
現状分析〜問題は駐車料金が安すぎること
上図は、同じ縮尺で比較したホーチミン市と大阪市の中心部である(前回で述べた通り、ホーチミン市と大阪市は、人口面積ともに都市規模が同程度。)検索ボックスにそれぞれの言語で「駐車場」と入力して検索してみた。
正確性に問題のある比較方法だろうが、このざっくりとした比較でも、駐車場の数が全く桁違いであることが分かるだろう。このホーチミン市に大阪と同程度の車両台数が流れ込んできたら一体どうなるのかと思う。
写真は、市内中心部の1区にある駐車場。繁華街からはやや離れている。公園の一角が駐車場になっている。収容台数が少ないように見えるが、この規模のものでも、市内ではほとんど見かけない。
ここの駐車料金は、驚くことに、5000ドン/回である。
5000ドンという値段はいくらぐらいかというと、日本円で25円、こちらでは市バスの運賃がこれぐらい。しかも時間あたりではなくて回あたりである。これはいくら何でも安すぎる。
どうやら駐車料金は公定価格であるらしい。政策的に低く抑えられているということだろう。いかなる政策意図に基づくものかは分からないが、これでは駐車場は増えない。
ホーチミン:駐車・駐輪料金、バイク2倍、自動車40~50%の引き上げを検討
http://www.viet-jo.com/news/life/120516114112.html
公定価格を引き上げるようだが、50%引き上げられたところで、市場の調整機能を活用して駐車場の供給を増やすということへの効果はなかろう。
政策に言及することは本意ではないが、公定価格制度が撤廃され、駐車場料金が自由に設定できるようになったと仮定して、そのときにITをうまく使う方法について考えてみる。
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